香道(こうどう)Kodo
「香道」こうどう、香りの道と書きます。
香道は日本三大芸事である、茶道、華道、香道です。
敷居が高くて難しそうに感じる。 そう思われる方も多くいらっしゃるのも事実です。
千年以上も前から貴族の間で楽しまれてきた香道、その歴史は古く深く、礼儀作法、立ち居振る舞いはもちろん、目配せや指の先の細部にまでこだわりぬく「香道」
そしてもっとも大切な「心」目に見えない世界に入り込む事が出来るのが「香道」だと思います。また、古典文学や書道とも関わりが深く学び多い芸事であります。 香道の基本は何よりも、「香り」を楽しむことであります。
私の究極の自分を整える場所は「香道」にあります。 理由はとてもシンプルで、香木の香りを聞いて楽しむ事です。 香木の香りを聞きながら自分の内側と繋がる不思議な感覚は癖になります。
・自分の内面をじっくり見抜く事ができます。香りを聞く(香の世界の表現)
・自分の心の傷を知る事が出来ます。
・本心に気づいたら自分で癒し修復する事が出来ます。
二つの流派
御家流おいえりゅう:貴族や公家の優雅な遊び
志野流しのりゅう:武家の精神修練
二つの香道
聞香(もんこう):香木の香りを聞き、鑑賞する。 香の席では、お線香の原料でもある天然香木の数ミリ一片を、聞香炉を使用し燃やさず間接的に温め、嗅いだことのないなんとも独特な香木の香りを聞きます。
組香(くみこう):香りを聞き分けるゲーム。 季節や文学を香りと共に織り交ぜられ楽しむものです。
「香木」は生き物であり、それぞれに魂が宿ると考えられています。 稀少な天然香木を敬い大事に取り扱う事から「聞く」という表現をし、大自然や地球の声を聞き、自然と一体になる事で自分自身の心の内と向き合う事がいつの間にかできるようになります。
六国五味(りっこくごみ)
香木の分類と基本となるもので、六国は、産地や品質で分類されています。
【名⾹の特徴と産地】
★伽羅(きゃら)
5つの味をバランスよく感じられる最⾼級の⾹り
ベトナムなど
★羅国(らこく)
繊細で落ち着いた⾹りで武⼠の⾹りとも⾔われる
タイ
★真南蛮(まなばん)
酸味が強く落ち着いた⾹りで
⼤⼈の男性を想像させる
インド南⻄
★真那伽(まなか)
最も⾹りが⻑持ちし柔らかく奥深い⾹り
マレー半島南⻄
★⼨聞多羅(すもたら)
酸味の中に⽢みを感じる⾹り
スマトラ島
★佐曽羅(さそら)
酸味が強く繊細で上品な⾹り
インドシナ半島
五味(ごみ)
★⾟しん(カライ)
胡椒など⾹⾟料の⾟さ
★⽢かん(アマイ)
蜂蜜のような⽢さ
★酸さん(スッパイ)
梅⼲しのような酸っぱさ
★鹹かん(シオカライ)
海藻を⽕で煮詰めたような塩⾟さ
★苦く(ニガイ)
柑橘類の⽪を⽕にかけた時の苦み
基本的には1つの⾹⽊につき
1種類の味で⾹りを表現しますが、
なかには複数の味を兼ね持つ⾹⽊もあります。
それらの⾹⽊は五味の強弱や組み合わせにより
微妙な⾹りの違いが出てくるため、
⾊んなパターンの⾹りを継続的に楽しめることが特徴です。
香十徳
「⾹の⼗徳」(こうのじっとく)
⾹が及ぼす⾁体的・精神的な効⽤が伝えられています。
⼀: 感覚を研ぎ澄ます
⼆: ⼼⾝を清浄にする
三: 汚れを取り除く
四: 眠気を覚ます
五: 孤独感を癒す
六: 多忙時でも⼼を和ます
七: 沢⼭あっても邪魔にならない
⼋: 少量でも芳⾹を放つ
九: 何百年をへても朽ちはてない
⼗: 常⽤しても害がない
香木について
①⾹⽊の基本種類
◎七種の⾹⽊
略号 味(御家流)・ 味(志野流)
1.伽羅(キャラ) ⼀ 苦 ・苦
2.羅國(ラコク) ⼆ ⽢・ ⾟
3.眞南蛮(マナバン) 三 鹹・ ⽢
4.眞那賀(マナカ) ウ 無味・ 鹹
5.佐曽羅(サソラ) 花⼀ ⾟ ・酸
6.⼨⾨多羅(スモンダラ) 花⼆ 酸 ・酸
7.新伽羅(シンキャラ) 花三 苦・ 苦
六國七種〈リクコクシチシュ〉
苦⽢鹹⾟酸〈ク・カン・カン・シン・サン〉の
五つの味をもつ
⾹⽊は「⽊所〈キドコロ〉という種類の分類と
「⾹銘〈コウメイ〉」という
固有名詞がある。
私と香道(こうどう)
香道と聞くと皆さんお作法や伝統に縛られて難しそう、入りずらいと伺います。
海外の方に伺っても特に組香は難しいと伺う事が多くいらして・・・
どうしたらもっと「楽しさや香木本来の香り」をお伝えできるのか・・・と日々試行錯誤をしています。もっと「香道」「香木」の香りにフォーカスして頂きたいのです。
私が出来る事、もっと香木の香りを知って頂く事、そこから「香道」って何?どんな事をするの?を知っていただく香道の奥深さをのぞいていただく最初の一歩はシンプルに「香木の香りを楽しんで頂く事」が一番だと痛感しています。
流派やお作法などはもっとその先にお香を深めたいと思う方は進まれたらよいと思います。
私のお香教室では、純粋に自然由来の「香木」に触れてシンプルに「香り」を五感で感じて頂きたい!ただその一点につきます。
お線香や市販のお香とは全く別物です!お香調合の香料とも全く別物になります!
香道の香木の香りってどんなの?
ご感想
・いままで嗅いだ事のない香りでした。
・これが何百年も前からの木の香りと想像しただけで鳥肌でした。
・良く分からないけれど、とにかくなんだかホット安心する香りでした。
・香り事態に強烈な特徴があるわけではないのに何故か癖になりました。
・不思議とまた香りが嗅ぎたくなるのです。
・香りを嗅いだ日はよく寝られるんです。
・不思議の一言です。
希少な香木は昨今手に入れるのも困難になる場合もあります。
お教室でも毎回香木を聞く場を設けられるというわけではありませんが、ご要望があれば「香木の香り」を楽しんで頂きたいと思います。
ぜひお声かけください!