礼に始まり礼に終わる
先人の方々が守りつづけ育んできた「日本の文化」
日本人の礼儀正しさ、日本人の精神性の高さは、単なる技術や型、形、作法ばかりではなく、「道」にまで鍛練されています。
「心」を磨き、生き方を深め広めていく「修道の道」でもあります。
私が10代~アメリカで暮らしていた頃、両親、特に母にはいつも言われていた事があります。
「きちんとした作法、礼儀、言動、身なり、敬意を意識して過ごしなさい。」
そんな母の言葉が10代の当時の私には、ただうるさくて、わざと反発して真逆の言動をとっていたのを思い出します。が、やっと50代になり気づき今に至ります。
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道とは
お香では、ただ「良い香り」を楽しむだけではなく、心を澄ませ、日々の喧騒から離れ、自分自身を見つめ直す時間を大切にし他者を思いやる気持ちです。
お香の世界では「嗅ぐ」とは言わず「聞く」と表現します。香りを五感だけでなく、心で受け止めることを大切にしているからです。お相手の声を丁寧に敬意をもって聴くように、香木の香りと向き合い、香りの奥にある自然や歴史、自分の内面に耳を傾ける姿勢を示しています。
香りを「聞く姿勢」は、自分やお相手の心を聞く姿勢だと思うのです。
一期一会
同じ香木、香原料でも、焚くたびに香りは微妙に変わります。その瞬間の感情や体調、お天気でも絶妙に変化します。
その時その瞬間にしか出会えない「香り」を大切にする心、感謝をする心を養うということは、人に対しても同じことがいえるのかなと感じる様になりました。
お香の時間は、静かな時間の中で呼吸を整え、感覚を澄ませることから、心身の調和をがとれるようになります。香りが不必要な思考や雑念を洗い流し、清らかな心を取り戻すことがお香からいただく精神性の力なのではないかと思います。
日本の礼儀作法とは
日本人の礼儀作法とは、単に形や決まり事だけではなく、「相手を思いやる心」をさりげなく形にしたものだと思います。
お辞儀や言葉づかいも「自分を低くし、お相手を尊重する」という気持ちから生まれたものではないでしょうか。
日本文化の土台には、「和を以て貴しとなす」という考えがありますね。人と人との間に調和を保ち、争いを避けたい、心地よくお互いが過ごすために先人たちから整えられてきました。
それが「所作」や「ふるまい」、日本の礼儀作法として自然と大切にされてきたのだと思います。「無駄をはぶき静かな美しさ」は「心が整う感覚」を感じるとおもいます。
私が幼い頃に両親が言っていた、季節のご挨拶や、お食事の席での「いただきます」「ごちそうさま」「ありがとうございます」という習慣も、日本、日本人独特の礼儀作法ですね。人や神仏、自然や今いただいている「命」に感謝するという心のあらわれなのだとおもいます。
その意味を知ると日本人の精神性の高さに、自信と誇りを持って、人と人との関係を和やかに、相手を敬い、自分の心を整えるための知恵は子や孫へ伝えていきたい事ですね。
形式をただ守ることだけが目的ではなく、その奥にある「思いやり」「感謝」「調和」の精神を大切にする日本人独特の文化です。
昨今の情報をみると、争いがおおいように思います。その情報に左右されない自分の心を整える時間が大切なのですね。
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